【聞く勉強とは何か】
――授業を聞いているのに成績が上がらない理由――
1 聞く勉強の良いところ
授業をまじめに聞いている。
先生の説明も聞いている。
ノートも取っている。
それなのに、成績が上がらない。
このような悩みを持っている子は、
決して少なくありません。
本人はさぼっているわけではありません。
保護者から見ても、
「まったく勉強していないわけではない」
という場合があります。
では、なぜ成績が上がらないのでしょうか。
その理由の一つに、
勉強が「聞く勉強」で止まっている、
ということがあります。
聞く勉強とは、
先生の説明を聞いて理解する勉強です。
先生は、分かりやすく説明してくれます。
大事なところを強調し、
難しいところをかみくだき、
順番に整理して話してくれます。
ですから、聞いている子どもは、
「なるほど」
「分かった」
と思いやすいのです。
これは、聞く勉強の良いところです。
初めて習う内容を理解するとき、
先生の説明はとても役に立ちます。
自分だけで教科書を読んでも分からないところを、
先生が整理して説明してくれることで、
理解のきっかけが生まれます。
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2 先生が介入することのデメリット
しかし、聞く勉強には、
良い面だけでなく、悪い面もあります。
場合によっては、
先生の説明が、かえって理解の妨げになることもあります。
たとえば、
新人の先生で、まだ説明に慣れていない場合。
もともと先生の説明が分かりにくい場合や声が小さい場合。
生徒との相性が悪く、子どもがその先生の話を素直に聞けなくなっている場合。
書かれている内容そのものが難しく、説明しづらい場合。
先生自身がその内容を十分に理解しきれていない場合も、
子どもたちに分かりやすく伝えることはできません。
このようなとき、
聞く勉強はうまく働きません。
先生の説明を聞いているのに、かえって分からなくなる。
聞けば聞くほど、頭の中が混乱する。
聞く気になれない。
最初から意識が勉強に向かってない。
そういうこともあります。
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3 プリント学習の落とし穴
また、先生はよかれと思って、
教科書の内容をプリントにまとめて説明することがあります。
もちろん、分かりやすく整理されたプリントは、
子どもの理解を助けます。
しかし、プリントによっては、
大事な結果だけが書かれていて、
そこに至る過程が抜けていることがよくあります。
なぜそうなるのか。
どう考えればよいのか。
どこからその答えが出てきたのか。
この途中の道筋が本当の理解には欠かせません。
理解できず結果だけを覚えることになります。
やる気がそがれます。
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4 難しすぎるプリントの問題
さらに、先生によっては、
子どもに考えさせようとして、
わざと難しいプリントを出すこともあります。
勉強というものは先人に知恵を学ぶものです。
先人が作ったアイディアを学生が作れというものではありません。
まず易しく解説分からせてあげる事が大切です。
つまり、聞く勉強には、
良い面と悪い面があります。
良い先生の分かりやすい説明は、
理解の入口になります。
しかし、説明が分かりにくかったり、
プリントが結果だけになっていたり、
子どもの段階に合わない難しさになっていたりすると、
聞く勉強は、かえって理解を妨げることがあります。
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5 「先生の理解」と「自分の理解」は違う
そして、もう一つ大切なことがあります。
たとえ先生の説明が分かりやすくても、
一度聞いただけで、完全に理解できるとは限らないということです。
聞いているときは、「分かった」と思います。
しかし、あとで自分で問題を解こうとすると、
手が止まることがあります。
なぜなら、先生の説明を聞いているときは、
先生が道筋を作ってくれているからです。
どこが大事か。
どの順番で考えるか。
どこで注意するか。
それを先生が先に整理してくれています。
子どもは、その道筋をあとからついていくことで、
分かったように感じます。
しかし、それはまだ、
自分の力で分かった状態とは違います。
本当に成績を上げるためには、
聞いて分かったことを、自分で考え、自分で解けるところまで持っていく必要があります。
「聞いて分かる」と、
「自分でできる」は違います。
ここを取り違えると、
授業を聞いているのに成績が上がらない、
ということが起こります。
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6 成績を上げるには読む勉強が必要
聞く勉強は、
勉強の入口としては大切です。
しかし、聞くだけでは不十分です。
成績を上げるためには、
先生の説明を聞いて分かるだけでなく、
自分で読んで分かる力、
自分で考えて解く力、
そして繰り返して定着させる力が必要です。
次回は、
そのために必要な
「読む勉強」についてお話しします。


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