第4章 マイジャイロの指導法*******(3)教えすぎず、放置もしない指導

成績の上がる仕組み

教えすぎると、子どもは受け身になります。
放置すると、子どもはわからないまま苦しくなります。
マイジャイロは、その間で子どもの頭が動くように支えます。

マイジャイロの指導で大切にしていることがあります。

それは、教えすぎず、放置もしないことです。

子どもに勉強を教えるとき、先生はつい説明を多くしたくなります。

わからないところをすぐに説明する。
つまずく前に先回りして教える。
答えまでの流れを全部示す。
間違えないように、手順を細かく伝える。

もちろん、先生の説明は大切です。

子どもが一人では理解できないところを助ける。
難しい内容をわかりやすく整理する。
つまずいているところを見つけ、前に進めるようにする。

これは、先生の大切な役割です。

しかし、先生が教えすぎると、子どもが自分で考える時間が少なくなってしまいます。

先生が説明してくれる。
先生が考え方を示してくれる。
先生が答えまで導いてくれる。

この状態に慣れてしまうと、子どもはだんだん受け身になります。

わからないと、すぐに先生を待つ。
自分で読まずに、説明を待つ。
考える前に、答えを聞こうとする。
先生がいないと、勉強が進まなくなる。

これでは、自立学習にはつながりません。

成績を上げるために必要なのは、先生の説明を聞く力だけではありません。

自分で教科書を読む力。
自分で意味を考える力。
自分でわからないところを見つける力。
自分で問題に向かう力。
間違えたところを見直す力。

こうした力が必要です。

そのためには、子ども自身の頭が動く時間を守らなければなりません。

一方で、子どもを放置してよいわけではありません。

「自分で考えなさい」と言って、わからないまま長く放っておくと、子どもは苦しくなります。

教科書を読んでも意味がわからない。
問題を見ても何をすればよいかわからない。
例題を見ても、どこをまねればよいかわからない。
間違えた理由もわからない。

この状態で時間だけが過ぎると、子どもは集中できなくなります。

「どうせわからない」
「自分には無理だ」
「勉強は嫌だ」

そう感じてしまうこともあります。

放置は、自立学習ではありません。

自立学習とは、子どもが一人で苦しむことではありません。
先生に頼らずにすべて自分でやれ、ということでもありません。

本当の自立学習は、先生の助けを受けながら、少しずつ自分で学べるようになっていくことです。

そのために必要なのが、教えすぎず、放置もしない指導です。

マイジャイロでは、まず子どもが自分で教科書を読みます。

自分で意味を考えます。
自分で例題を見ます。
自分で問題に向かいます。
自分でどこがわからないのかを探します。

この時間を大切にします。

なぜなら、この時間に子どもの頭が動くからです。

「これはどういう意味だろう」
「前に習ったこととつながっているのかな」
「例題ではどうしているのだろう」
「ここまではわかるけれど、ここからがわからない」

このように考えることで、子どもは少しずつ自分の理解を作っていきます。

しかし、そこで止まってしまったときには、先生が助けます。

言葉の意味がわからないとき。
文章の流れがつかめないとき。
問題文の読み取りで止まっているとき。
例題のどこを見ればよいかわからないとき。
間違えた理由が見つからないとき。

そのような場面では、先生が必要な助けを出します。

ただし、先生がすぐに答えを教えるわけではありません。

先生の役割は、子どもの代わりに考えることではありません。

子どもがもう一度、自分で考えられるように助けることです。

「ここをもう一度読んでみよう」
「この言葉の意味を確認しよう」
「問題は何を聞いているかな」
「例題と同じところはどこかな」
「どこまでわかって、どこからわからない?」
「次に何をすればよいと思う?」

このような声かけによって、子どもの頭が再び動き始めます。

先生が全部解いてしまえば、その場では早く終わるかもしれません。

しかし、子ども自身の理解は育ちにくくなります。

反対に、何も助けなければ、子どもはわからないまま苦しくなります。

だから、指導で大切なのは、その間を見極めることです。

どこまで自分で考えさせるか。
どこで助けるか。
どのくらい説明するか。
どこで子どもに戻すか。

この判断が、マイジャイロの指導の中心です。

教えすぎず、放置もしない。

これは、簡単なようで、とても大切な指導です。

子どもが考える時間を奪わない。
しかし、わからないまま苦しませない。
先生が助ける。
そして、もう一度子ども自身の考える時間に戻す。

この繰り返しによって、子どもは少しずつ自分で学べるようになります。

最初は、すぐに先生を頼っていた子もいます。
教科書を読む前に「わかりません」と言う子もいます。
問題を見ただけで手が止まってしまう子もいます。

しかし、教えすぎず、放置もしない指導を続けると、少しずつ変わっていきます。

まず自分で読んでみる。
例題を見てみる。
少し考えてみる。
どこがわからないかを言えるようになる。
先生の助けを受けたあと、自分で解き直す。

この変化が、自立学習への第一歩です。

マイジャイロが育てたいのは、先生がいないと勉強できない子ではありません。

先生の助けを受けながらも、少しずつ自分で読める子。
自分で考えられる子。
自分でわからないところを見つけられる子。
自分で理解し、自分で進められる子です。

そのためには、先生が前に出すぎてはいけません。

しかし、先生が後ろに下がりすぎてもいけません。

子どもの頭が動く距離で支える。

これが、マイジャイロの考える指導です。

教えすぎず、放置もしない。

この指導によって、子どもは少しずつ、受け身の勉強から自分で学ぶ勉強へ変わっていきます。

そして、自分で学べるようになったとき、勉強は大きく変わります。

教科書を読める。
意味を考えられる。
わからないところを質問できる。
もう一度自分で解き直せる。
理解したことを繰り返して定着できる。

この力が育つことが、成績を上げる土台になります。

マイジャイロの指導は、ただ教える指導ではありません。

子どもが自分で理解する力を育てる指導です。

そのために、教えすぎず、放置もしない。

子どもの頭が動く時間を守りながら、必要なところで先生が助ける。

それが、マイジャイロの指導法です。