第4章 マイジャイロの指導法*******(7)家で勉強しない子にどう向き合うか

成績の上がる仕組み

家で勉強しない子は、怠けているだけとは限りません。
何をすればよいかわからず、勉強に入る入口が見えていないことがあります。

「家でまったく勉強しません」

保護者の方から、よく聞く悩みです。

学校から帰ってくると、スマートフォンを見ている。
ゲームをしている。
動画を見ている。
机に向かっても、すぐに手が止まる。
「勉強しなさい」と言うと、不機嫌になる。
ようやく始めても、長く続かない。

このような様子を見ると、保護者の方は不安になります。

「このままで大丈夫なのか」
「受験に間に合うのか」
「本人に危機感がないのではないか」
「もっと厳しく言った方がよいのではないか」

そう感じるのは当然です。

しかし、家で勉強しない子に対して、ただ「勉強しなさい」と言い続けても、なかなか変わらないことがあります。

なぜなら、家で勉強しない原因は、単に怠けているからとは限らないからです。

子どもが家で勉強しないとき、まず考えたいのは、

「この子は、家で何をすればよいかわかっているのか」

ということです。

机に向かっても、何から始めればよいかわからない。
教科書を開いても、どこを読めばよいかわからない。
問題集を開いても、何を考えればよいかわからない。
間違えた問題を見ても、どう直せばよいかわからない。

この状態では、子どもは家で勉強を始めにくくなります。

大人から見ると、「やればいいだけ」に見えるかもしれません。
しかし、子どもにとっては、勉強の入り口が見えていないことがあります。

何をするかがわからない。
どう進めればよいかわからない。
やってもわからない。
わからないから苦しい。
苦しいから、勉強から逃げたくなる。

この流れに入っている子もいます。

その場合、必要なのは、叱ることだけではありません。

必要なのは、勉強に入れる状態を作ることです。

家で勉強しない子の中には、学校や塾では勉強できる子もいます。

それは、学校や塾には、勉強に入る環境があるからです。

先生がいる。
周りも勉強している。
やることが決まっている。
時間が区切られている。
わからないときに聞ける人がいる。

このような条件があると、子どもは勉強に入りやすくなります。

一方、家ではその条件が弱くなります。

スマートフォンがある。
テレビがある。
ゲームがある。
家族の声が聞こえる。
時間の区切りがない。
何をするかも自分で決めなければならない。

この環境で、自分から勉強を始めるのは、子どもにとって簡単なことではありません。

ですから、家で勉強しない子に対しては、まず環境を整えることが大切です。

たとえば、最初から長時間勉強させようとしないことです。

「今日は2時間勉強しなさい」と言われると、子どもは重く感じます。
始める前から嫌になります。

最初は、短い時間でよいのです。

10分だけ教科書を読む。
英単語を5個だけ確認する。
数学の例題を1つだけ見る。
間違えた問題を1問だけ解き直す。

大切なのは、勉強に入ることです。

一度勉強に入ると、少し続くことがあります。
最初の一歩が重いのです。

だから、家で勉強させるときは、最初の一歩を小さくすることが大切です。

次に大切なのは、「何をするか」を具体的にすることです。

「勉強しなさい」だけでは、子どもには伝わりにくいことがあります。

何をするのか。
どの教科をやるのか。
どのページを読むのか。
何問解くのか。
どこまでやれば終わりなのか。

ここがはっきりしていると、子どもは動きやすくなります。

たとえば、

「数学を勉強しなさい」よりも、
「数学の教科書の例題を1つ読んで、その下の問題を1問解いてみよう」

の方が、取り組みやすくなります。

「英語をやりなさい」よりも、
「今日の本文を3行だけ読んで、意味がわからない単語に印をつけよう」

の方が、始めやすくなります。

子どもが家で勉強しないときは、やる気だけでなく、課題の出し方も大切です。

三つ目に大切なのは、わからないまま進めさせないことです。

家で勉強しない子の中には、過去に「やってもわからない」という経験をたくさんしている子がいます。

教科書を読んでもわからない。
問題を解いても間違える。
解説を読んでも意味がわからない。
直しをしようとしても、何を直せばよいかわからない。

この経験が続くと、子どもは勉強を避けるようになります。

これは、意志が弱いからだけではありません。

わからない勉強が苦しいからです。

ですから、家での勉強では、「わからないところを見つける」ことも大切です。

完璧に解けなくてもよい。
すぐに正解できなくてもよい。
まず、どこがわからないのかを見つける。

これだけでも大切な勉強です。

「ここがわからなかった」
「この言葉の意味がわからなかった」
「この問題の最初がわからなかった」

こうして、わからないところを次に塾や先生に持っていければ、勉強は前に進みます。

家で全部できる必要はありません。

大切なのは、家で少しでも頭を動かし、わからないところを見つけることです。

四つ目に大切なのは、親子で勉強をめぐる言い合いを増やしすぎないことです。

保護者の方が心配するほど、言葉は強くなりやすくなります。

「早くやりなさい」
「またやっていないの」
「そんなことでは成績が上がらない」
「何度言えばわかるの」

こう言いたくなる気持ちはよくわかります。

しかし、勉強のたびに親子で衝突すると、子どもにとって勉強はますます嫌なものになります。

勉強そのものだけでなく、親に注意される時間、叱られる時間、責められる時間になってしまうからです。

すると、子どもは勉強を避けるようになります。

家で勉強する習慣を作るには、親子の関係を壊しすぎないことも大切です。

保護者の役割は、毎回怒って勉強させることではありません。

勉強に入る条件を整えることです。

時間を決める。
場所を決める。
やることを小さくする。
スマートフォンを離す。
終わったら確認する。
できたことを認める。

このように、勉強に入りやすい形を作ることが大切です。

マイジャイロでは、家で勉強しない子に対しても、まずその子がどこで止まっているのかを見ます。

そもそも教科書が読めないのか。
言葉の意味がわからないのか。
問題文が読めないのか。
何をすればよいかわからないのか。
やってもできない経験が続いているのか。
勉強に入る環境が整っていないのか。

原因が違えば、必要な対応も違います。

ただ「家で勉強しなさい」と言うだけでは、解決しにくいのです。

マイジャイロでは、子どもが自分で教科書を読み、意味を考え、わからないところを見つけられるようにしていきます。

そして、どうしてもわからないところを先生が助けます。

この力が育つと、家での勉強も少しずつ変わります。

何をすればよいかがわかる。
教科書をどこから読めばよいかがわかる。
例題をどう見ればよいかがわかる。
わからないところを自分で見つけられる。
次に先生へ何を聞けばよいかがわかる。

この状態になると、子どもは家でも勉強に入りやすくなります。

家で勉強しない子に必要なのは、ただ厳しく叱ることではありません。

勉強に入る入口を作ることです。

最初の一歩を小さくする。
やることを具体的にする。
わからないところを見つける。
親子の衝突を増やしすぎない。
塾や先生と連携して、家でできる形にする。

この積み重ねによって、家での勉強は少しずつ変わっていきます。

子どもが家で勉強しないとき、保護者の方は不安になります。

しかし、その子は怠けているだけではないかもしれません。

何をすればよいかわからないのかもしれません。
やってもわからない経験が続いているのかもしれません。
勉強に入る環境が整っていないのかもしれません。

だからこそ、まず見るべきなのは、子どもの意志の弱さではありません。

その子が勉強に入れる状態になっているかどうかです。

家で勉強する力は、いきなり身につくものではありません。

自分で読み、
自分で考え、
わからないところを見つけ、
必要な助けを受け、
少しずつ自分で進められるようになる。

この力が育つことで、家での勉強も少しずつ変わっていきます。

マイジャイロは、子どもをただ叱って勉強させるのではなく、子どもが自分で勉強に入れる状態を作ることを大切にしています。