第2章 理解が深まる「読む勉強」***(5)教科書には読み方がある

成績の上がる仕組み

教科書は、ただ読めばよいわけではありません。
大切なのは、意味を取りながら読むことです。

教科書は、ただ読めばよいわけではありません。

文字を目で追っているだけでは、勉強ができるようになるとは限りません。
声に出して読んだとしても、意味を取れていなければ、本当の勉強にはなりません。

大切なのは、教科書を「理解するために読む」ことです。

多くの子どもは、教科書を読むときに、ただ最初から最後まで文字を追ってしまいます。
しかし、それだけでは大事なところがわかりません。

どこが重要なのか。
どの言葉を正確に理解しなければならないのか。
どこを軽く読めばよいのか。
どこをノートに写すべきなのか。
どこを自分の言葉でまとめるべきなのか。

こうした判断ができないまま読むと、教科書を開いていても、勉強はなかなか進みません。

教科書には、読み方があります。

まず大切なのは、言葉の意味を正確につかむことです。

教科書には、日常会話ではあまり使わない言葉がたくさん出てきます。
数学、英語、理科、社会、どの教科にも、その教科特有の言葉があります。

その言葉の意味があいまいなままでは、文章全体を理解することはできません。

たとえば、数学なら「比例」「関数」「変化の割合」「証明」などの言葉があります。
理科なら「密度」「圧力」「光合成」「イオン」などがあります。
社会なら「民主政治」「租税」「貿易」「産業」などがあります。

こうした言葉を、なんとなくわかったつもりで進めてしまうと、あとで必ずつまずきます。

教科書を読むときは、まず言葉の意味を正確に見ることが大切です。

次に大切なのは、文と文のつながりを読むことです。

教科書の文章は、ただ情報が並んでいるだけではありません。
前の文を受けて、次の文が書かれています。
理由があり、説明があり、結論があります。

「なぜこの説明がここにあるのか」
「前の内容とどうつながっているのか」
「この文は何を説明しているのか」

こう考えながら読むことで、教科書の内容が少しずつ見えてきます。

読む勉強で大切なのは、文章を丸暗記することではありません。
文章の流れをつかむことです。

さらに、教科書には「しっかり読むところ」と「軽く流してよいところ」があります。

すべてを同じ力で読もうとすると、子どもは疲れてしまいます。
そして、何が大事なのかわからなくなります。

大事な定義。
基本となる考え方。
例題の解き方。
図や表の見方。
まとめの部分。

こうしたところは、しっかり読まなければなりません。

一方で、補足的な説明や、一度読めば十分な部分もあります。

この区別ができるようになると、勉強の効率は大きく変わります。

また、教科書を読むときには、例題や図を軽く見てはいけません。

数学では、例題の解き方に考え方の流れが出ています。
理科では、図や表に大切な関係が示されています。
社会では、地図や資料に本文の理解を助ける情報があります。
英語では、例文の中に文法や語順の感覚が入っています。

本文だけを読んで、例題や図を飛ばしてしまうと、理解は浅くなります。

教科書は、本文、例題、図、表、まとめがつながって作られています。
それらを結びつけて読むことが大切です。

もう一つ大切なのは、一度読んで終わりにしないことです。

教科書は、一度読んだだけで完全に理解できるものではありません。

最初に読んだときは、全体の流れをつかむ。
二度目に読んだときは、大事な言葉を確認する。
三度目に読んだときは、例題や問題と結びつける。
わからないところがあれば、そこに戻って読み直す。

このように、繰り返して読むことで、理解は深まります。

成績につながる勉強は、一度読んで終わる勉強ではありません。
理解し、確認し、繰り返し、自分の力に変える勉強です。

マイジャイロでは、教科書を読むことを大切にしています。

しかし、それは子どもを放っておくという意味ではありません。

子どもが教科書を読み、意味を考え、どこがわからないのかを見つけます。
そして、どうしても理解できないところを先生が助けます。

先生が最初から全部説明してしまうと、子どもは先生の理解を受け取るだけになりやすくなります。
しかし、自分で読んで、自分で意味を考えることで、子どもの中に自分の理解が育っていきます。

教科書には読み方があります。

言葉の意味を正確につかむ。
文と文のつながりを見る。
大事なところを見分ける。
例題や図と本文を結びつける。
一度で終わらせず、繰り返して読む。

この読み方が身につくと、子どもは少しずつ自分で学べるようになります。

先生がいない時間にも、教科書を開いて勉強を進められる。
わからないところを自分で見つけられる。
必要なところだけ先生に質問できる。
理解したことを、問題演習につなげられる。

こうして、読む勉強は自立学習につながっていきます。

教科書を読める子は、自分で伸びていきます。

なぜなら、教科書を読めるということは、先人たちが積み上げてきた知識を、自分の頭で受け取り、自分の理解に変えられるということだからです。

読む勉強とは、ただ文字を読むことではありません。

教科書の内容を、自分の理解に変える勉強です。

そして、そのためには、教科書の読み方を身につけることが必要なのです。