第2章 理解が深まる「読む勉強」***(6)読む勉強5段階レベル

成績の上がる仕組み

教科書が読めない原因は一つではありません。
読む勉強には、5つの段階があります。

読む勉強5段階レベル

教科書を読めるようになることは、成績を上げるうえでとても大切です。

しかし、一口に「教科書を読む」と言っても、子どもによってできていることは大きく違います。

ある子は、そもそも落ち着いて教科書に向かうことができません。
ある子は、文字は読めても言葉の意味がわかっていません。
ある子は、文章の意味は何となく取れていても、どこがわからないのかを自分で言えません。
ある子は、大事なところと軽く流してよいところの区別ができません。
また、理解はできても、繰り返して自分の力にするところまで進めない子もいます。

つまり、教科書を読めない原因は一つではありません。

だからマイジャイロでは、「読む勉強」を5つの段階で見ることが大切だと考えています。

レベル1 落ち着いて勉強に向かえる

まず必要なのは、落ち着いて勉強に向かうことです。

教科書を読むには、気持ちが勉強に向いていなければなりません。
体は机に向かっていても、気持ちが別のところにあれば、文章は頭に入りません。

落ち着きがない。
すぐに姿勢が崩れる。
教科書を開いても目が泳ぐ。
少し読むとすぐに手が止まる。

この状態では、教科書を読んで理解する前の段階でつまずいています。

この子にいきなり「よく読みなさい」と言っても、うまくいきません。
まずは、勉強に向かう状態を作ることが必要です。

静かな環境を整える。
短い時間から始める。
何を読むのかをはっきりさせる。
先生がそばで見守り、集中に入るきっかけを作る。

このような支えが必要になります。

レベル2 言葉の意味がわかる

次に大切なのは、教科書に出てくる言葉の意味がわかることです。

教科書には、その教科特有の言葉がたくさん出てきます。

数学なら、比例、関数、変化の割合、証明。
理科なら、密度、圧力、光合成、イオン。
社会なら、民主政治、租税、貿易、産業。
英語なら、主語、動詞、目的語、時制。

こうした言葉の意味があいまいなままでは、文章を正確に理解することはできません。

子どもは、文字を読んでいるように見えても、実は言葉の意味がわかっていないことがあります。

この場合、必要なのは「もっと読みなさい」ではありません。
まず言葉の意味を確認することです。

言葉の意味がわかると、文章の意味が少しずつ見えてきます。

レベル3 文章全体の意味を理解できる

言葉の意味がわかってきたら、次は文章全体の意味を理解する段階です。

教科書の文章は、一つ一つの文がつながっています。

前の文があり、次の文があります。
理由があり、説明があり、結論があります。
図や例題と本文がつながっていることもあります。

文章全体の意味を理解するには、

「この段落は何を説明しているのか」
「前の内容とどうつながっているのか」
「なぜこの説明がここにあるのか」

を考えながら読む必要があります。

この段階の子は、文章を何となく読むことはできます。
しかし、理解が浅いと、少し形が変わった問題に対応できません。

だから先生は、子どもに問いかけながら確認します。

「ここは何を言っているの?」
「この文は前の説明とどうつながっている?」
「この例題では何を使っている?」

こうして、文章を自分の頭で整理できるようにしていきます。

レベル4 重要部分を見分けられる

教科書を読めるようになるには、すべてを同じ力で読むのではなく、どこを大事に読むかを見分ける必要があります。

しっかり理解するところ。
軽く流してよいところ。
ノートに書き写すところ。
自分の言葉でまとめるところ。
何度も読み返すところ。

この判断ができるようになると、勉強の質は大きく変わります。

反対に、この判断ができない子は、すべてを同じように読もうとして疲れてしまいます。
大事なところを見落としたり、逆にあまり重要でないところに時間を使いすぎたりします。

教科書を読む力とは、ただ文字を読む力ではありません。

どこが大事なのかを見分ける力です。

ここが育つと、勉強は効率よく進むようになります。

レベル5 繰り返して成績につなげられる

最後に必要なのは、理解したことを繰り返して、自分の力にすることです。

教科書を一度読んでわかったとしても、それだけでは成績にはつながりません。

読んで理解する。
例題で確認する。
問題を解く。
間違えたところを見直す。
もう一度教科書に戻る。
繰り返して定着させる。

この流れが必要です。

理解しただけで終わると、テストのときに使える力になりません。

成績につなげるには、理解を反復し、問題演習の中で使えるようにする必要があります。

つまり、読む勉強の最終段階は、教科書を読んで終わることではありません。

読んで理解したことを、繰り返して成績につなげることです。

子どもがどの段階で止まっているかを見る

この5段階で見ると、子どものつまずきが見えやすくなります。

落ち着いて読めない子に、いきなり「文章を理解しなさい」と言っても難しいです。
言葉の意味がわからない子に、「よく読め」と言っても読めません。
文章の意味は取れていても、大事なところを見分けられなければ、勉強は効率よく進みません。
理解しても繰り返さなければ、成績にはつながりません。

大切なのは、子どもを「できる」「できない」で見ることではありません。

その子が、読む勉強のどの段階で止まっているのかを見ることです。

ここがわかると、指導は大きく変わります。

レベル1で止まっている子には、まず勉強に向かう環境と集中の入り口を作る。
レベル2で止まっている子には、言葉の意味を確認する。
レベル3で止まっている子には、文章のつながりを考えさせる。
レベル4で止まっている子には、大事なところの見分け方を教える。
レベル5で止まっている子には、反復の仕方と成績へのつなげ方を指導する。

このように、指導のポイントがはっきりします。

マイジャイロが目指す読む勉強

マイジャイロが目指しているのは、子どもがただ教えてもらう勉強ではありません。

自分で教科書を読み、
自分で意味を考え、
自分で理解し、
自分で進める勉強です。

しかし、その力はいきなり身につくものではありません。

だからこそ、読む勉強には段階があります。

まず落ち着いて勉強に向かう。
言葉の意味を理解する。
文章全体の意味をつかむ。
大事なところを見分ける。
繰り返して成績につなげる。

この5段階を少しずつ上がっていくことで、子どもは自分で学べるようになります。

教科書を読める子は、先生がいない時間にも勉強を進められます。
わからないところを自分で見つけられます。
必要なところだけ先生に質問できます。
理解したことを繰り返して、自分の力に変えられます。

これが、自立学習の土台です。

読む勉強とは、教科書の内容を自分の理解に変える勉強です。

そして、その力は5つの段階を通して育っていきます。

マイジャイロでは、この「読む勉強5段階レベル」を大切にしながら、一人ひとりの子どもがどこでつまずいているのかを見て、必要な指導を行っていきます。