第3章 集中とやる気のしくみ*******(2)わかると集中は深くなる

成績の上がる仕組み

集中は、気合いだけでは生まれません。
「わかる」と感じたとき、子どもの頭は自然に勉強へ向かい始めます。

子どもが勉強に集中できるかどうかは、「やる気」だけで決まるわけではありません。

集中できるかどうかに大きく関係しているのは、今やっている勉強が「わかる状態」になっているかどうかです。

教科書を読んでも意味がわからない。
問題を見ても、何をすればよいかわからない。
先生の説明を聞いたときはわかった気がしたのに、自分でやろうとすると手が止まる。

このような状態では、子どもは集中しにくくなります。

なぜなら、わからない勉強は、子どもの気持ちを前に進ませないからです。

何をしているのかわからない。
どこが大事なのかわからない。
どう考えればよいのかわからない。

この状態が続くと、勉強は苦しいものになります。

すると、子どもの気持ちは勉強から離れていきます。
手が止まります。
姿勢が崩れます。
別のことを考え始めます。

これを見た大人は、「集中力がない」と感じるかもしれません。

しかし、本当は集中力がないのではなく、集中に入れるだけの理解がまだできていないのかもしれません。

反対に、少しでもわかり始めると、子どもの状態は変わります。

「ああ、そういうことか」
「ここまではわかる」
「これならできそうだ」
「次もやってみよう」

この感覚が出てくると、子どもの頭は自然に勉強へ向かい始めます。

わかると、気持ちが前に進みます。
気持ちが前に進むと、手が動きます。
手が動くと、さらに考える時間が増えます。
考える時間が増えると、理解はさらに深まります。

この流れに入ったとき、集中は深くなります。

集中とは、無理に歯を食いしばって作るものだけではありません。

「わかる」ことで自然に生まれる集中があります。

子どもが問題に向かっているとき、すぐに答えが出るわけではありません。
少し考える。
試してみる。
間違える。
もう一度考える。
教科書に戻る。
例題を見直す。

このように、頭が動き続けている状態が、本当の意味での集中です。

そこには、「わかりそうだ」という感覚があります。

まったくわからない状態では、子どもは苦しくなります。
簡単すぎる状態では、すぐに飽きてしまいます。

集中が深まりやすいのは、少し考えれば前に進める状態です。

難しすぎない。
しかし、簡単すぎもしない。
自分の頭を使えば、少しずつ理解できる。

この状態になると、子どもは勉強に入りやすくなります。

マイジャイロでは、この「わかることで集中が深まる」流れを大切にしています。

ただ長時間座らせることを目指しているわけではありません。
ただ問題をたくさん解かせることを目指しているわけでもありません。
ただ先生の説明を聞かせることを目指しているわけでもありません。

まず、子どもが教科書を読みます。
自分で意味を考えます。
どこがわかり、どこがわからないのかを見つけます。

そして、どうしてもわからないところを先生が助けます。

わからないところを放置すると、子どもはやる気を失ってしまいます。
しかし、最初から全部教えすぎると、子どもが自分の頭で考える時間が少なくなります。

だから大切なのは、教えすぎず、放置もしないことです。

子どもが自分で考える時間を守りながら、必要なところで先生が助ける。

このバランスによって、子どもは少しずつ「わかる状態」に入っていきます。

そして、わかる状態に入ると、集中は深くなります。

たとえば、数学の問題で最初は手が止まっていた子が、教科書の例題を読み直し、式の意味がわかり始めると、急に手が動き出すことがあります。

英語でも、文の構造が見え始めると、ただ単語を追っていた状態から、文全体の意味を考える状態に変わります。

理科や社会でも、言葉の意味や因果関係が見えてくると、暗記ではなく理解として頭に入っていきます。

このとき、子どもはただ机に座っているだけではありません。

頭が動いています。
意味を考えています。
つながりを探しています。
自分の理解を作っています。

これが、集中している状態です。

集中している子は、必ずしも背筋を伸ばして緊張しているわけではありません。
静かに教科書を読み込んでいることもあります。
問題に向かって黙々と考えていることもあります。
間違えたところをじっと見直していることもあります。

大切なのは、姿勢だけではありません。

頭が動いているかどうかです。

そして、頭が動くためには、理解の入り口が必要です。

何をしているのかわかる。
どこを考えればよいかわかる。
少し考えれば進めそうだと感じる。

この状態になると、子どもは集中しやすくなります。

逆に、わからないまま無理に勉強させても、集中は続きません。

集中できない子に必要なのは、ただ「集中しなさい」と言うことではありません。

その子が集中に入れるように、わかる入口を作ることです。

教科書の言葉を確認する。
例題の意味を一緒に見る。
どこで止まっているのかを見つける。
必要なところだけ先生が助ける。
そして、もう一度自分で考えさせる。

このようにして、子どもは少しずつ集中に入っていきます。

成績を上げるには、集中が必要です。

しかし、集中は気合いだけでは生まれません。

わかるから、集中できる。
集中するから、さらに理解が深まる。
理解が深まるから、勉強が前に進む。
勉強が前に進むから、やる気も出てくる。

この流れができたとき、子どもの勉強は変わります。

マイジャイロが大切にしているのは、この流れです。

自分で読み、
自分で考え、
わからないところを先生が助け、
少しずつわかるようになる。

そして、わかることで集中が深まっていく。

集中は、意志の強さだけで決まるものではありません。

わかる勉強に入れたとき、子どもの集中は自然に深まっていきます。