第3章 集中とやる気のしくみ*******(3)小さな「できた」がやる気を作る

成績の上がる仕組み

やる気は、気合いだけで生まれるものではありません。
小さな「できた」の積み重ねが、次のやる気を作ります。

子どものやる気は、どこから生まれるのでしょうか。

「やる気を出しなさい」と言われたから出るのでしょうか。
「もっと頑張りなさい」と言われたから続くのでしょうか。

もちろん、励ましの言葉は大切です。
しかし、勉強における本当のやる気は、言葉だけで生まれるものではありません。

子どものやる気を作る大きな力は、小さな「できた」という経験です。

問題が一問解けた。
教科書の説明が少しわかった。
昨日より計算が早くなった。
前に間違えた問題が、今日はできた。
先生に教わらなくても、自分で答えまでたどり着けた。

このような小さな「できた」が、子どもの気持ちを前に進めます。

大人から見ると、それは小さなことに見えるかもしれません。
しかし、子どもにとっては大きな変化です。

「自分にもできるかもしれない」
「もう少しやってみよう」
「次もできるかもしれない」

この感覚が生まれると、勉強への向かい方が変わります。

反対に、できない経験ばかりが続くと、子どもはやる気を失っていきます。

教科書を読んでもわからない。
問題を解いても間違える。
先生の説明を聞いたときはわかった気がするのに、一人では解けない。
テストになるとできない。

このような経験が続くと、子どもはだんだん勉強から気持ちが離れていきます。

「どうせできない」
「やっても無理だ」
「勉強は苦しい」

そう感じるようになると、勉強に向かうこと自体が重くなります。

だから、勉強で大切なのは、いきなり大きな成功を求めることではありません。

まず、小さな「できた」を積み重ねることです。

小さな成功があると、子どもは次の勉強に向かいやすくなります。

一問できたから、もう一問やってみよう。
ここがわかったから、次の説明も読んでみよう。
昨日よりできたから、もう少し続けてみよう。

このように、やる気は小さな成功のあとに生まれてくることがあります。

つまり、やる気があるから勉強するだけではありません。

勉強して少しできる。
少しできるから、やる気が出る。
やる気が出るから、もう少し続ける。
続けるから、さらにできるようになる。

この流れができたとき、勉強は前に進み始めます。

マイジャイロでは、この小さな「できた」を大切にしています。

ただ問題を大量に解かせるのではありません。
ただ長時間机に向かわせるのでもありません。

まず子どもが教科書を読みます。
自分で意味を考えます。
どこがわかり、どこがわからないのかを見つけます。
どうしてもわからないところを先生が助けます。
そして、もう一度自分で考えます。

この中で、子どもが「わかった」「できた」と感じる瞬間を作っていきます。

最初から難しい問題ばかりを与えても、子どもは苦しくなります。
反対に、簡単すぎる問題ばかりでも、成長にはつながりません。

大切なのは、少し考えればできるところから始めることです。

少し背伸びをすれば届く。
少し考えればわかる。
少し助けがあれば自分で進める。

このような課題に向かうと、子どもの頭は動きます。

そして、自分で考えて「できた」と感じたとき、その経験は子どもの中に残ります。

先生が全部説明してしまえば、その場では早く進むかもしれません。
しかし、子ども自身の「できた」という感覚は弱くなることがあります。

本当に大切なのは、先生が解いてあげることではありません。

子どもが自分で考え、自分で理解し、自分でできたと感じることです。

この経験が、次のやる気を作ります。

たとえば、数学の計算でも同じです。

最初は手順を確認しながら解いていた子が、少しずつ自分でできるようになる。
前は間違えていた計算が、今日は正しくできる。
途中式の意味がわかり、答えまでたどり着ける。

このとき、子どもは単に計算をしているだけではありません。

「自分にもできる」という感覚を得ています。

英語でも、教科書の文を自分で読めるようになると、子どもの気持ちは変わります。

前は先生に訳してもらわなければわからなかった英文が、自分で意味を取れるようになる。
単語と文法がつながり、文全体の意味が見えてくる。

このとき、英語は少しずつ「わからないもの」から「読めるもの」に変わります。

理科や社会でも、用語の意味や原因と結果のつながりが見えてくると、暗記だけの勉強ではなくなります。

理解できる。
つながりが見える。
説明できる。
問題に答えられる。

この小さな「できた」が、勉強への気持ちを変えていきます。

やる気は、突然大きく生まれるものではありません。

小さな「わかった」
小さな「できた」
小さな「進んだ」

この積み重ねの中で育っていきます。

だから、勉強で大切なのは、子どもにいきなり大きな結果を求めることではありません。

まず、今日一つわかること。
今日一問できること。
今日少し前に進むこと。

この小さな前進を作ることです。

小さな「できた」が積み重なると、子どもは自分で勉強に向かいやすくなります。

「できるかもしれない」と思えるから、手が動きます。
手が動くから、集中に入りやすくなります。
集中するから、さらに理解が深まります。
理解が深まるから、また「できた」が増えます。

この流れができると、勉強は少しずつ苦行ではなくなります。

やらされる勉強から、自分で進める勉強へ変わっていきます。

マイジャイロが目指しているのは、この流れです。

自分で読み、
自分で考え、
わからないところを先生が助け、
自分で理解し、
小さな「できた」を積み重ねる。

その積み重ねが、やる気を作ります。

そして、やる気が生まれると、勉強は続きます。

成績を上げるためには、大きな成功だけを追いかける必要はありません。

まず、小さな「できた」を大切にすることです。

小さな「できた」が、次の集中を生みます。
小さな「できた」が、次のやる気を作ります。
小さな「できた」が、成績を変える第一歩になります。