第3章 集中とやる気のしくみ*******(4)勉強を嫌いにする最大の原因は「わからないまま続けること」

成績の上がる仕組み

子どもが勉強を嫌いになるのは、意志が弱いからではありません。
「わからないまま続ける勉強」が、勉強を苦しいものにしてしまうのです。

子どもは、最初から勉強が嫌いなのでしょうか。

もちろん、遊びの方が好きな子は多いです。
ゲームや動画の方が楽しいと感じる子も多いでしょう。

しかし、勉強そのものを最初から強く嫌っている子ばかりではありません。

子どもが勉強を嫌いになっていく大きな原因の一つは、わからないまま勉強を続けることです。

教科書を読んでも意味がわからない。
問題を見ても何をすればよいかわからない。
先生の説明を聞いたときはわかった気がするのに、一人では解けない。
丸つけをすると間違いばかり。
直しをしようとしても、なぜ間違えたのかわからない。

このような状態が続くと、勉強は子どもにとって苦しいものになります。

大人でも、意味のわからない文章を読み続けるのはつらいものです。
何をしているのかわからない作業を長時間続けるのは苦痛です。
失敗ばかり続いて、前に進んでいる感覚がなければ、気持ちは折れてしまいます。

子どもも同じです。

わからないまま勉強を続けると、子どもは少しずつ自信を失っていきます。

「自分には無理だ」
「どうせやってもできない」
「勉強しても成績は上がらない」
「自分は勉強が苦手だ」

このように感じるようになると、勉強に向かうこと自体が重くなります。

最初は少しわからなかっただけかもしれません。
しかし、その状態が続くと、やがて「勉強が嫌い」という気持ちに変わっていきます。

勉強嫌いは、性格の問題だけではありません。

わからない勉強を続けた結果として生まれることがあります。

ここを見落としてはいけません。

子どもが勉強を嫌がるとき、大人はつい、

「もっと頑張りなさい」
「集中しなさい」
「やる気を出しなさい」

と言いたくなります。

しかし、もしその子が「わからない勉強」に苦しんでいるなら、必要なのは叱ることではありません。

必要なのは、どこでわからなくなっているのかを見つけることです。

教科書の言葉がわからないのか。
文章の意味が取れていないのか。
例題の流れがわからないのか。
問題文の意味がわからないのか。
前に習った内容が抜けているのか。
何を覚えればよいのかがわからないのか。

つまずいている場所を見つけなければ、勉強は前に進みません。

わからないまま問題を増やしても、苦しさが増えるだけです。
わからないまま長時間机に向かわせても、勉強が嫌いになってしまうことがあります。

成績を上げるためには、まず勉強を「わかる状態」に近づけることが大切です。

子どもは、わかり始めると変わります。

「ああ、そういうことか」
「ここまではわかる」
「これならできそうだ」
「もう少しやってみよう」

この感覚が生まれると、勉強への気持ちは少しずつ前に向きます。

勉強が好きになる第一歩は、大きな成功ではありません。

まず、わかることです。

わかるから、安心できます。
わかるから、手が動きます。
わかるから、集中できます。
わかるから、もう少し続けようと思えます。

反対に、わからないまま続けると、勉強は苦行になります。

この違いはとても大きいです。

マイジャイロでは、子どもが勉強を嫌いにならないためにも、「わかる勉強」を大切にしています。

ただ問題を解かせるだけではありません。
ただ授業を聞かせるだけでもありません。

まず子どもが教科書を読みます。
自分で意味を考えます。
どこがわかり、どこがわからないのかを見つけます。
そして、どうしてもわからないところを先生が助けます。

ここで大切なのは、わからないところを放置しないことです。

わからないまま放っておくと、子どもはやる気を失います。
勉強が苦しくなります。
自分にはできないと思ってしまいます。

一方で、先生が最初から全部説明してしまうと、子ども自身の頭で理解する時間が少なくなります。

だから大切なのは、教えすぎず、放置もしないことです。

子どもが自分で考える時間を守る。
しかし、わからないところでは必要な助けを出す。
そして少しずつ、自分で読んで理解できるようにしていく。

この流れによって、勉強は少しずつ変わります。

わからない勉強から、わかる勉強へ。
やらされる勉強から、自分で進める勉強へ。
苦しいだけの勉強から、少しずつ前に進む勉強へ。

この変化が起きると、子どもの表情も変わります。

問題に向かう時間が長くなります。
教科書を読み返すようになります。
間違いを直そうとします。
質問の仕方が変わります。
少しずつ自信が戻ってきます。

勉強を嫌いにしないために大切なのは、無理に長時間やらせることではありません。

わからないまま続けさせないことです。

子どもがどこで止まっているのかを見る。
理解できるところまで戻る。
小さな「わかった」を作る。
小さな「できた」を積み重ねる。

この積み重ねが、勉強への気持ちを変えていきます。

成績を上げるためには、勉強量も必要です。
しかし、量だけでは足りません。

わからない勉強をいくら増やしても、子どもは苦しくなります。

大切なのは、わかる勉強を増やすことです。

勉強を嫌いにする最大の原因は、わからないまま続けることです。

だからこそ、マイジャイロでは、子どもが自分で読み、自分で考え、わからないところを先生が助け、自分の理解に変えていく勉強を大切にしています。

わかることが、勉強嫌いを防ぎます。

わかることが、集中を作ります。

わかることが、やる気を育てます。

そして、わかる勉強に変わったとき、子どもは少しずつ自分で前に進み始めます。